いじめ問題を解決するために大切なこと


◆転機

その直後、事件は起きました。

A君は、B君に自分が授業に出る際、「自分と接触しないでくれ」と直接、電話を入れたのです。

これに激怒した担任の先生が、「なぜ、いじめていた生徒と接触したのか」とすごい剣幕でA君を叱りました。

担任の先生は、お母さんにも電話を入れこう言いました。

「いじめた生徒と会わないように努力をしているのに、A君自身が相手に電話をして接触するとは何事ですか!だったら全授業、出ればいいじゃないですか!」

ピンチはチャンスです。この事件が、逆にお母さんとA君の絆を深めるチャンスになると私は思いました。

◆母と子の絆

A君がB君に電話を入れた件を詳しく聞くと、「B君の方から自分(A君)に接触してくるので、『授業の時にのぞきに来ないでね』(いじめたB君は別クラス)と電話を入れたそうです。

私はお母さんに、こう伝えました。

「相手に接しようとしたどころか、接してこないように勇気を出して電話したのだから、担任から責められる理由はありません。逆に、電話した勇気を褒めてあげてください。」

いじめた側が、お子さんに電話をしてきたり、自宅に訪ねてきたりしているのだから、本当は担任がいじめた側を指導しなくてはならないのです。

そして、さらに大切なこととして私はお母さんにアドバイスしました。

「クラスに戻ることを優先して、無理に授業に戻したらお子さんを追いつめることになります。無理はさせないでください。」

もしお母さんも担任に言われるままに、A君を責めてしまったら、A君は居場所がなくなります。

その後、お母さんから「あなたは間違っていない、よく相手に勇気を出して電話したねと話してあげたことで息子はだいぶ楽になったようです」と電話がありました。

これがきっかけで、A君に「母が自分を守ってくれる」という信頼が生まれ、お母さんにいろんなことを相談するようになりました。

これがきっかけで、お母さんはいじめを解決する覚悟が固まっていきました。

そして、時々新聞をにぎわす「学校のいじめ事件」ですが、いつも学校のパターンは同じです。学校はいじめている側をいじめるなと指導しません。

いじめは学校にはないことにしたいので、いじめられている側の発言や行動を抑制しようとします。それがなぜかというと、いじめが学校にあることが知られると「責任が学校に及ぶ」からです。





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